パソコンのキーボードで入力する時に、手元を見ずに入力できますか?正しい指でキーを押せていますか?
大人になってからパソコンが普及した年配の方でタイピングに苦手意識を持っている方を見かけますが、少しだけ練習すれば意外と簡単に覚えられます!
また、プログラミングの必修化の話がありますが、子供たちはプログラミングの前にタイピングで躓きます。そんな子供や親御さん、先生たちにもぜひ一度試してみてもらいたい方法を紹介していきます。
Contents
ブラインドタッチ(タッチタイピング)とは
ブラインドタッチとは、手元のキーボードを見ずにタイピングすることです。正確に早く入力する上では必須の技術になります。タッチタイピングとも呼ばれています。
キーボードを見ずに入力することで画面の今入力されている文字を見ることができるので、打ち間違いを発見したり、漢字変換をチェックしながら入力できるようになるので、ブラインドタッチを覚えることで正確に早い文章を打てるようになっていきます!
ブラインドタッチとタッチタイピングの違い
どちらも同じ意味です。英語ではタッチタイピングと呼ばれていますが、日本ではブラインドタッチという和製英語が一般的になっています。
ただ、ブラインド(=盲目)という言葉が差別的な捉え方をされることから、日本でも徐々に英語表現のタッチタイピングの呼び方に変わっていっています。
どちらの表記にするか迷いましたが、個人的に差別表現とは考えていないことと、ブラインドタッチの方が今は一般的なので、ブラインドタッチで記載しています。
ブラインドタッチの練習方法
大まかに言えば、たったこれだけでブラインドタッチをマスターできます!
- ホームポジションを覚える
- 標準運指を覚える
- キーの位置を覚える
- 手元を見ずに入力する
- 打ちやすいように調整する
それでは順番に説明していきます。
日本語の入力は、「ローマ字入力」と「かな入力」があります。このページでは「ローマ字入力」の前提で記載しています。
最終的な入力速度は「かな入力」の方が早くなりやすいのですが、習得するのが大変なのと、英字を打つ時の切り替えが面倒なこともあり、「ローマ字入力」が一般的に使われています。
ホームポジションと標準運指を覚える
ホームポジションと各指が担当するキーを色分けした図です。キーボードを見た時に、この図が頭に浮かぶように慣れば完璧です!
- 青:人差し指
- 緑:中指
- 黃:薬指
- 赤:小指
色が濃くなっている部分はホームポジションと呼ばれる、指を置いておく場所です。特に、人差し指の部分「F」と「J」はキーボードに小さな突起があったり、他のキーより深く凹んでいたりと触っただけでわかる目印がついています。
この図が頭に入ったら入力の練習になります。どこに何のキーがあるかは順番に覚えていくので今はまだ気にしなくて大丈夫です。
この後の練習は、絶対にキーボードを見ずに入力してください!
キーボードを見た時は画面に目線を戻してから入力再開です。
キーの位置を覚える
キーボードを見ないためには、どこに何のキーがあるかを覚える必要がありますよね。とは言え、何十個ものキーを一気には覚えられないので、まずは重要なものだけ覚えます!
それが、「A、E、I、O、U」の5個のキー。つまり、母音の「AIUEO」です。
この5個を覚えたら練習スタートです。
タイピング練習の具体例
タイピングの練習=タイピングソフトという感覚がありますが、最初はメモ帳やWordなどでキーの位置と使う指を覚えながら、キーボードを見ずに打ち込めるように練習することをおすすめします。
ということで、メモ帳かワードを開いて練習していきましょう!
50音表があると練習がはかどります!
レベル1:あいうえおタイピング
この練習では「あ、い、う、え、お」のキーの位置を覚えます!
それぞれのキーに指をおいてください。
- A:左手小指
- E:左手中指
- U:右手人差し指
- I:右手中指
- O:右手薬指
その状態で「あ、い、う、え、お」と順番に打ち込んで行きます!ただ、絶対にキーボードは見ないでください。
順番を変えてみたり、他の人に手伝ってもらって言われたキーを押すとか、少しレベルアップバージョンにチャレンジしてもOKです。
レベル2:あいうえおとホームポジション
この練習では、ホームポジションを覚えます!
「AIUEO」は覚えたな〜ってなったら、指をホームポジションに置いた状態で「AIUEO」タイピングをしてみてください。
ただし、1つキーを押すごとに、ホームポジションに指を戻します。
遅くなってもいいので正確性と手元を見ないことに集中!
レベル3:かきくけこタイピング
この練習では子音のキーを1つずつ覚えます!
あいうえおはマスターした!って人は「か行」や「さ行」の練習をしていきます。
「か行」は、追加で覚えるキーは「K」の1個だけです。それ以外は、全て「AIUEO」の5個なので、もう覚えていますよね?
「か行」を覚えたら、「さ行」、「た行」・・・という感じで次々と新しい行をマスターしてください!
「かきくけこ」を頭の中で「K(ケー)、A(エー)、K(ケー)、I(アイ)、・・・」と分解せずに、「か」は「K A」、「き」は「K I」と、合わせて1文字で考えてください。そうすることで、「か」の入力が「タン、タン」ではなく「タタン」とワンセットで入力できるようになります。
この感覚は脱初心者のために必須の考え方なので、頑張ってください!
何種類かのローマ字表記がある文字、例えば「SI、SHI、CI」や「TI、CHI」などは、一般的には入力数の少ない方法を推奨されています。先程の例だと「SI」、「TI」ですね。
ただ、僕は出来るだけローマ字表記に近い入力にしているので、「SHI」、「CHI」で打っています。
どちらの方法でも大丈夫ですが、タイピング速度を少しでも早くしたい方は文字数が少ない方を選んでください。
レベル4:あかさたなタイピング
この練習では覚えた子音キーを使いこなせるようにしていきます!
50音表の縦に練習した後は、横に打っていきます。 「あ、か、さ、た、な、は、ま、や、ら、わ」の順ですね。
レベル5:がぎぐげごタイピング
この練習では、濁音、半濁音を練習していきます。
「かきくけこ」の時と同じで、子音+「あいうえお」なので簡単ですよね。
レベル6:50音タイピング
これまでの練習のおさらいで、50音全て打っていきます。
「あいうえおかきくけこ・・・わをん」まで打ったら、「がぎぐげご・・・ぱぴぷぺぽ」まで行きましょう!
この練習はブラウザでできる専用のタイピングゲーム(無料)もあるので、メモ帳に飽きたらこちらでやってみてください。
レベル7:小さな文字のタイピング
「ゃゅょ」などの小さな文字の入力を覚えます。小さな文字は「捨て仮名」「半音」などと呼ばれています。
小さな文字は「きゃ、きゅ、きょ」などのように前の文字とセットで入力します。この場合だと「KYA、KYU、KYO」ですね。
「っ」については、後ろの文字の子音を二重に入力して表示します。「あった」は「ATTA」になります。
基本的に「ゃゅょ」などを単独で打つことはほぼなく、他の文字とセットで入力するように覚えましょう!
ただし、促音「っ」については、「あっ」のように、後ろの文字がない場合、「っ」を単独で打つ必要があるので、「AXTU」か「ALTU」、「AXTSU」、「ALTSU」となります。
小さい文字は、「X」か「L」のあとに「あいうえおやゆよつ」を打てば表示されるので、「KIXYA、KIXYU、KIXYO」と打つ人もいますが、入力速度も遅いし、ローマ字表記とも違う入力方法なので全くおすすめできません。
レベル8:記号のタイピング
この練習では記号を覚えます。
最低限覚えておく記号は「、。ー」だけです。会話風の文章を書く人は、「!」や「?」、カギ括弧も覚えておきましょう。
後は、自分がよく使うものを順番に覚えていきます。必要なタイミングで少しずつ覚えていけば大丈夫です。事務作業で「/」や「%」を覚えるといった感じです。
記号を一気に覚えても使う頻度が少ないものは忘れてしまいます。
レベル9:単語・文章を入力
これまで覚えた方法を活用して、単語や文章を入力していきます。
ここまで来れば、タイピングゲームで遊びながら練習するのがおすすめです!時間を急かされるのが苦手な人は、近くの本をパソコンに書き写していくとかでも良いと思いますが、せっかくならブログを作ってみるのも面白いと思います!
おすすめのタイピングゲームは後ほど紹介します。
レベル10:打ちやすいように指を変える
打ちにくいキーが打ちやすい手の置き方や指の使い方を探してください!
基本的にホームポジションは万人共通だと思いますが、標準運指のままだと少し入力しづらいキーが出てきます。例えば、数字の1は小指で入力する用になっていますが、実際は薬指の方が楽な人が多いと思います。
キーボードを見ずにストレスなく入力できるように微調整をしていきます。
レベル外:アルファベットのタイピング
英語を打つための練習になります。
主要なキーは日本語の練習で覚えているので、いきなり実践で練習しても大丈夫です。英単語限定のタイピングソフトなどで練習していくのがおすすめです。
プログラム入力のために練習する場合、早めにアルファベットを覚える必要がありますが、特別な理由がない限り、日本語を覚えてからアルファベットの方が楽です。
ブラインドタッチ(タッチタイピング)のコツ
たくさん出てきたので、簡単にリストアップしておきます。
- ローマ字入力をする
- ホームポジションを覚える
- キーボードを絶対に見ない
- 速さよりも正確さを重視
- 正しい姿勢で練習
- 腕を大きく動かさない
- 身につくまで継続
- 自分に合うように微調整してOK
- 「か」は「k」「a」ではなく「ka」
- 「か」は「タン、タン」ではなく「タタン」
- ローマ字表記とPC表記を意識(し=SI?、SHI?)
どこまで早くなればいい?
仕事などでストレスなく入力できればOKなので、手元を見ずにほとんど間違えずに打てるようになれば大丈夫です!タイピングゲームで遅くても気にする必要はありません。
数字として目安をだすなら、e-typing のサイトで腕試しレベルチェックの「C- 〜 C+」を安定して取れるくらいを目標にすると良いと思います。その後は、実際の仕事などで使うことで「B- 〜 B+」くらいになっていくと思います。
ブラインドタッチを子供に教える方法
子供の場合でも、基本的な練習方法は大人と同じです。ただ、ブラインドタッチの前にいくつかハードルがあります。
- アルファベットを覚えていない
- 大文字と小文字が一致しない
- ローマ字を覚えていない
なので、まずはアルファベットの大文字、小文字、ローマ字をパソコン以外の場所で教えてあげる必要があります。その後は、大人と同じ方法で覚えていけば問題ないのです。
その後も子供の場合は「机と椅子の高さ」や「姿勢の悪さ」が影響して、ホームポジションにうまく手を置けずに、違う指を使ってしまう子を見かけます。そのため、キー入力以外の部分も気にしてあげると効率よく覚えてくれます。
ブラインドタッチの練習におすすめのゲーム
あいうえおタイピング
50音タイピング
途中でもご紹介したとおり、基礎連に使えるタイピングゲームです。
寿司打
タイピンガーZ
ゲーム要素の強いタイピングゲームなので、子供にすごく人気です。
Typing.com
アルファベットのタイピング練習におすすめです。
おすすめのキーボード
どうしても入力しづらい人はキーボードが手に合っていないかもしれません。
キーに高さがあって、押し込んだ感覚がきちんとあるキーボードがおすすめです。ノートパソコンのキーボードのようにキーが薄いタイプは早く入力するには少し有利ですが、入力の練習には少し不向きです。
1000円〜2000円くらいで使いやすいキーボードがあるので、ご紹介しておきます。
有線キーボード
無線キーボード
まとめ:ブラインドタッチはコツを覚えて練習あるのみ
実は、ブラインドタッチはいきなりタイピングゲームで練習せずに、簡単な基礎連をすることで1時間もあればできるようになります。キーの配置をある程度覚えている人はもっと早くできるようになります!
実践の場やスピードアップの場として、タイピングゲームを使うようにすれば、どんどん早くなっていくので、うまく活用していきましょう!
ただ、覚えてすぐのころは意識して練習する必要があるので、仕事の前やパソコンで遊ぶ前にゲーム感覚で少し遊ぶ習慣をつけるといいでしょう。