URLにwwwが付いているURLとwwwが付いていないURLがありますよね?
wwwが付いている意味と、wwwがある方がいいのか、wwwがない方がいいのかを熱く語っていきたいと思います。
ちなみに、www は World Wide Web(ワールド・ワイド・ウェブ)の略称で、インターネットのことを指しています。
Contents
wwwとは?の意味
www は World Wide Web の頭文字をとったもので、インターネットが出始めた頃はインターネットそのものをwwwとも呼んでいました。つまり、インターネットそのものを表しています。
世界中に広がる情報網が「クモの巣」のように見えるという理由で、「世界中に広がるクモの巣」=「World Wide Web(WWW)」と名付けたそうです。
INTERNETACADEMY
ただ、URLについている、www は少し違う意味になります。
wwwとは、「インターネットのホームページの閲覧機能を提供しているサーバを識別するために一般的に使われる名称」を意味しています。
インターネットの初期の頃はサーバのスペックが貧弱だったため、サーバを分けて運用することが多く、役割別にサーバとサブドメインを用意することが多くありました。
- www.example.com
- mail.example.com
- ftp.example.com
その当時の名残で、www は web用のサーバを指すことになっています。
レンタルサーバーなどのように1つのサーバで複数の役割をこなすようになってからは、サブドメインでサーバを分けることができなくなり、www がついていないURLも登場し始めます。
ただ、1つのサーバで複数の役割をこなしてもメインは web ページの公開が目的のため、www がついていないURLの場合は、webサーバを表すのが一般的です。
ドメインとIPアドレスとサーバ
ドメインはIPアドレスを数字を文字に置き換えたものです。例えば、「example.com が呼び出された場合、192.168.0.201 にあるサーバを呼び出す」といったように処理されています。
なので、webやメール等、○○サーバと呼ばれるものが全て同じサーバマシーンで動いている場合、「example.com」の一つだけで全て判別することができます。ご参考までに、同じサーバ内のどのプログラムが呼び出されるかは、ポート番号で識別されています。
- HTTP 192.168.0.201 example.com
- POP3 192.168.0.201 example.com
- SMTP 192.168.0.201 example.com
逆に、webとメールを別々のマシーンで動かす場合、それぞれ別のサブドメインを割り振っておく必要があります。
- HTTP 192.168.0.201 www.example.com
- POP3 192.168.0.202 pop.example.com
- SMTP 192.168.0.203 smtp.example.com
example.com または、www.example.com をHTTPサーバとして使うことも多いです。これらの名前が慣習的につけられていることが多いのですが、他の名前が使われることもあります。
wwwの由来
前述の通り、HTTP(≒web ≒ホームページ)の閲覧機能を提供しているサーバにつける名称を「www」とするのが一般的だったため、この名残がURLに残っているというのが、www の由来になります。
つまり、必ず www と付けないといけないわけではなく、www と設定している人が多かったのでその名残りということになります。
wwwのあり・なしによる違い
www はサブドメインと同じような意味になるので、URL に www があることによって、ホームページの見え方やSEOに何か違いがあるか?というと、何も違いはありません。
wwwありのメリット
www ありの一番のメリットはURLだと分かりやすいことですね。
google を始め、大手サイトは www が付いているサイトが多く、個人的な印象になりますが、www ありの方がフォーマルというか、しっかりとしたサイトという印象を与えられる気がします。
- http:// の部分を省略してもURLだと分かる
- 大手サイトのURLに www が付いているところが多い
- しっかりとした印象を与えやすい
wwwなしのメリット
www なしの一番のメリットは短くてスッキリしていることです。逆に、URLによっては、http:// の部分を省略してしまうとURLだと認識してもらえない場合もあるので、www をつけた方が結果的に短くできたということもあり得ます。
twitter を始め、新しいサイトが www をつけていないことが多く、個人的な印象になりますが、www なしの方がポップな印象を与えられる気がします。
- 短い
- www を入力する手間が省ける
- www がない分、でデータの転送量が僅かに少なくなる
- ポップな印象を与えやすい
SEO での効果
SEO上では www あり・なしでの違いはありません。
ただし、両方のURLは別々のサイトとして扱われるので、どちらか一つに統一しておく必要があります。(URLの正規化)
ただ、SEOでは違いはありませんが、SNS、特に twitter でのシェアを狙う場合、僅か4文字と言っても短い方が好まれるので、www なしの方がいいでしょう。
結局、wwwは必要?不要?
どちらが良いかという話になれば好みの問題になるため、ほとんどの場合は好きな方にして問題ありません。実際、日本だけでなく、海外の掲示板等を見ていても wwwあり派とwwwなし派 に分かれているようです。
ただし、CDNを使う場合は www ありのURLにしておいた方がCDNの選択肢が広がります。
普通のサイトの場合、www はあってもなくても問題ありません。
レンタルサーバでの www の扱い
一般的なレンタルサーバで独自ドメインを設定した場合、wwwありとなしのどちらでも同じサイトにアクセスできるようになっています。
example.com、www.example.comの好きな方を使ってくださいという配慮だと思いますが、検索エンジンはそれぞれのアクセスを別サイトへのアクセスとして集計してしまいます。必ずURLの正規化を行っておくようにしましょう。
CNAMEを使う場合は www がある方が良い!
大規模サイトや瞬間的なアクセス集中があるサイトの場合、CDNを使って負荷分散をするのですが、その際にルートドメイン(wwwなしのドメイン)ではDNSの設定でCNAMEを使えないため、wwwなしのドメインを使うことが出来ません。
ただし、CDN側のオプションサービスでCDN側にDNSを預ける方法やCNAME Flatteningという技術でルートドメイン(wwwなしのドメイン)でもCDNを利用でき、ますが、対応しているCDNと対応していないCDNがあります。
CNAME Flatteringに対応していないCDNの場合、導入前にwwwなしのURLを使っていたサイトはCDN適用時に、wwwありのURLに変更が必要になります。wwwなしのURLはwww ありのURLへとリダイレクトをする設定にして十分な期間残しておくのが一般的です。
現時点ではCDNを入れていなくても、将来的にCDNの導入の可能性があるようなサイトの場合、最初からwwwありのURLにしておいた方が無難でしょうね。
URLの正規化
独自ドメインをレンタルサーバに設定し、SSLを有効にすると、全部で4種類ものURLが出来てしまいます。それらのURLは検索エンジンでは全て別のサイトとして認識してしまいます。
その4種類のURLのどれを入力しても、どれか一つのURLに遷移するように設定することを、URLの正規化と言います。
このサイトでは、その4種類のURLのどれを入力しても全部、https://satopedia.com に遷移するように設定しています。
http://satopedia.com
http://www.satopedia.com
https://satopedia.com
https://www.satopedia.com
wwwの有無を統一する方法については、別途記事を作成していますので、そちらをご参照ください。
まとめ
結局のところ、www のあり・なしによる違いは、設定した人の好みと印象の問題が大半なので特に違いはないですが、CDNを導入するようなサイトの場合は www ありの方が楽に対応できます。
何れにしても、最後に書いたように、自分のサイトはどのURLでアクセスさせたいかを考えて、残りのURLでのアクセスは転送するように設定しておきましょう。
URL に www があったりなかったりすることに疑問を持っている人がいれば、その解消に少しでも役に立てれば嬉しいです。