HPやブログで使っている独自ドメインのメールも簡単な設定でGmailを使って送信・受信できるのはご存知ですか?
どうやるの?という人、知っているけどメールの受信が遅いと悩んでいる人のために、設定の手順をお伝えします!
ただ、Gmailを使う場合でもドメインとサーバは必要です。ドメイン・サーバーを持っていない人は先にドメインとサーバーの契約をしましょう。オススメはサーバーの契約時にドメインが永久無料で付いてくるXSERVERです。
今回の設定の流れは下記の通りです。2番目の手順がポイントです。
- 事前準備:Gmail、ドメイン、サーバーを準備し、メールアドレスを作成
- 受信設定:独自ドメインメールの転送設定
- 送信設定:独自ドメインのログイン情報をGmailに設定
- 事後設定:送信元のデフォルト設定
Contents
独自ドメインのメールをGmailで送受信するってどういうこと?
何のこと?という人もいると思うので、もう少し詳しく書きます。
独自ドメインのメールは、先述の通り、ドメイン・サーバーが必要なのですが、それ以外にもメールの送受信をするためのアプリが必要になります。有名なもので言えば、OutlookやThunderbird、Mac Mail です。
一方で、Gmailは無料でメールアドレスを作成し、Gmailの画面やアプリを使って送受信します。メールアドレスは、◯◯◯@gmail.com のようになってしまいますが、Gmailの画面やアプリは高機能で使いやすいですよね!
そこで、独自ドメインのメールでもGmailの画面やアプリを使ってしまおう!というのが今回の記事の目的です。
Gmailを使って独自ドメインのメールを送受信する理由
Gmailを使って独自ドメインのメールの送受信をする理由は、Gmailの画面・アプリが便利だから!というだけではないんです。
細かい説明は省きますが、独自ドメインのメールはパソコンとスマホなどの複数端末でのメールの送受信に向いていません。ある程度の知識があり、メールの管理が出来れば、複数端末からのアクセスをしても運用できますが、正直面倒です。
また、OutlookやThunderbird、Mac Mail といったアプリは、Windows、Mac、iPhone、Androidで使いやすいアプリが違います。1個1個使い分けるより、Gmailという同じアプリを使ってしまった方が楽なんです。
Gmailで独自ドメインのメールを送受信するメリット
- 独自ドメインのメールが手軽に使える
- 無料で15GBのメールが保存可能
- Gmailの検索機能・迷惑メールフィルターが利用可能
- Gmailのスマホアプリで送受信可能
- PC、スマホなど複数端末で送受信可能
- メールサーバーの移行に強い
実は、Gmailを使った送受信の設定は他のアプリを使うのとほぼ同じ作業なので簡単に終わります。大きく違うのは迷惑メールの設定です。
Gmailを使っている方には説明不要だと思いますが、迷惑メールの判定がかなり高機能なので、ほぼ何の設定もしなくていいです!たまに、迷惑メールフォルダを見にいって、間違っているのが入れば「迷惑メールではない」を押せばどんどん学習してくれます。
また、スマホなど、他の端末から送ったメールも送信済みの履歴に残ります。
レアなケースですが、ホームページのサーバーを変えるなどの理由で、メールサーバーが変わる時も、設定が終わればその瞬間から古いサーバーのことを忘れて運用できます。(通常は、数日間は両方のサーバーにメールが届きます)
Gmailで独自ドメインのメールを送受信するデメリット
- メールの送受信に若干のタイムラグがある
- インターネットに繋がっていない環境でのメール確認が困難
- 元のメールサーバーとGmailの両方の障害の影響を受ける
1つ目は設定次第で、このページで紹介している方法であれば、タイムラグはほぼなくなります。
2つ目は、Chrome限定ですが、拡張機能で対応可能です。
3つ目は、単純にリスクが倍になるので気をつけてください。メールサーバーの障害の影響を受けるのは同じですが、Gmailの障害でも送受信できなくなってしまいます。少し古いですが、2013年は99.978%の可用性を記録(Google Cloud ヘルプ)しているので、年間を通して合計2時間弱のサービス停止なので、ほとんどの人はそれほど深刻な問題ではないでしょう。
事前準備:Gmail、ドメイン、サーバーを準備し、メールアドレスを作成
必要なものは下記3点です。
- Gmailアカウント
- 独自ドメイン
- メールサーバー(≒レンタルサーバー)
Gmailのアカウントを持っていて、ホームページやブログを運営している人は使う準備は完了しています。
ただ、Gmailをよく利用している人は新たにGmailのアカウントを取り直した方がいいかもしれません。
Gmailアカウントの取得
独自ドメインのメールを送受信する条件に加え、Gmailのアカウントが必要になります。
既にGmailを使っている人でも、受信するメールが混ざると嫌な人や空き容量が気になる人は新たにGmailアカウントを作成することをお勧めします。
その際、Gmailのアカウント作成時に電話番号の入力を求められることがあります。その際の対処法はこちらの記事をご覧ください。
独自ドメインとメールサーバーの取得
独自ドメインでのメールの送受信は、今回の方法を使うかどうかに関わらず、ドメインとメールサーバが必要になります。
通常、メールサーバはWebサーバを契約するとメールサーバの機能も含まれています。なので、ホームページやブログをやっている人はこのまま気にせず読み進めてください。
逆に、ドメインやレンタルサーバーを持っていない人は先にドメインとサーバを取得する必要があります。オススメはサーバーの契約時にドメインが永久無料で付いてくるキャンペーンを頻繁にやっているXSERVERです。
もう少しちゃんとした説明はこちらをご覧ください。
独自ドメインのメールアドレスの作成
レンタルサーバーの契約が終われば、メールアドレスの作成をします。
自分の好きなアドレスで大丈夫です!
レンタルサーバーごとに設定方法が違うので、各レンタルサーバーのマニュアルを見ながらメールアドレスの作成をしましょう。
Gmailを使って独自ドメインでメールを送受信する流れ
面倒そうですが、一度設定してしまえば、普通にGmailを使っている感覚で利用できます。
メール受信時の流れ
- メールサーバーがメールを受信
- メールサーバーがGmailにメールを転送
- Gmailで閲覧
多くのブログで紹介されている方法は、2の部分が「Gmailがメールサーバーに新着メールを確認、新着メールがあればGmailに取り込み」という流れになっています。
そのため、Gmailが新着メールの確認に行くタイミングまでメールの受信が確認できません。数分〜10分程度のタイムラグになります。
本記事で紹介する方法の場合、メールサーバーがメールを受信したタイミングでGmailにメールを転送するので、ほとんどタイムラグなくメールを受信できます。
メール送信時の流れ
- Gmailでメールを送信
- メールサーバーで認証
- メールサーバーからメールを送信
Gmailから直接メールを送信することはできないので、Gmailがメールサーバーにログインし、元のメールサーバーがメールを送信します。
そのため、受け手側もGmailではなく元のメールサーバーがメールを送っているように見えます。
この時、利用しているGmailのアドレスは受信側には伝わらないのでご安心ください。
受信設定:独自ドメインメールの転送設定
メールサーバー(≒レンタルサーバー)の管理画面からGmailで送受信したいメールアドレスのメールをGmailへ転送する設定をします。
XSERVERの場合、サーバーパネルにログイン後、「メール」>「メールアカウント」から対象のメールアドレスのドメインを選択します。
Gmailで受信したいアドレスの横にある「転送」ボタンを押して、「転送先アドレス」に取得したGmailのアドレスを記入し、「追加する」ボタンを押します。
「メールボックスに残すかどうかの設定」を「残さない」にした場合、Gmailへの転送が終わるとメールサーバーからメールが消えるため、メールの容量がいっぱいになって受信できないということがなくなります。逆に、「残す」にした場合、自分で消しに来るまでは残り続けるため、メールの容量がいっぱいになって受信できないというようなことが発生するリスクがあります。ただ、Gmailの障害などの場合にメールサーバーに付いているWebメールの画面から受信メールを確認することができます。
他のメールサービスでも同様に転送の機能があるので、Gmailに転送することでが可能です。
送信設定:独自ドメインのログイン情報をGmailに設定
Gmailの右上にある歯車のマーク「設定」ボタンを押します。
ページ上部に並んでいる「アカウントとインポート」をクリックして画面を切り替えます。
真ん中あたりにある「名前」欄の「他のメール アドレスを追加」のリンクをクリックします。
新たな追加ウィンドウが開いたら、名前、メールアドレスを記入し、「エイリアスとして扱います。」にチェックを入れて「次のステップ」ボタンをクリックします。
「名前」はメールを受信した人に表示される名前になります。
「メールアドレス」は自分が作成した独自ドメインのメールアドレスを記入してください。
SMTPサーバー、ポート、ユーザー名は各レンタルサーバーのメールソフトの設定ページなどのヘルプに書いてあります。ポート番号の記述がない場合、デフォルトの 587 のままでOKです。TLS、SSLの設定もTLSのままでOKです。
XSERVERの場合、サーバーパネルにログイン後、「メール」>「メールアカウント」から対象のメールアドレスのドメインを選択し、一番右の「メールソフト設定」の「送信メール(SMTP)サーバー」を入力してください。ユーザー名の後に @とドメイン名を追加し、パスワードを記入したら、TLSにチェックが入っていることと、ポート番号が 587 になっていることを確認して「アカウントの追加」をクリックです。
1つ前の転送の設定が完了している場合、すぐにGmailに設定の確認メールが届きます。メール中のリンクをクリックするか、表示されている画面に確認コードを入力すれば設定完了です。
事後設定:送信元のデフォルト設定
ここまでの設定で送受信は問題なくできるのですが、便利に使うためにあと少し設定しておきましょう。
送信設定を完了すると「アカウントとインポート」に追加したメールアドレスが表示されているはずです。
Gmailと独自ドメインのアドレスでよく使う方がデフォルトにしておきましょう。アドレスの横にある「デフォルトに設定」のリンクを押すと変更可能です。
その少し下にある「デフォルトの返信モードを選択」も利用方法に合わせて「メールを受信したアドレスから返信する」か「常にデフォルトのアドレスから返信する」を選択します。
まとめ:Gmailと独自ドメインメールのいいとこ取り
文章やサイトを見ていると手順が多いように見えますが、やってみると意外と簡単に設定できます。
一度設定が終わってしまえば、Gmailの便利な機能をフル活用できるので、頑張ってみてください!